コラム

八犬伝はドラゴンボールだ!

今日は高島屋のデパート内に出来た映画館で、木下グループのキノシネマで話題の映画“八犬伝”を観てきました。

役所広司さんが作者の滝沢馬琴を、その友人で浮世絵師の葛飾北斎の老人二人の名画っぽい静かな眠くなるシーンと目を覚まさせようと、里見八犬伝の内容をCGだらけのド派手映像で交互に観せられて、何とも2本立ての映画館というか、TVでリモコン片手に交互にザッピングしながら観てる感じでした。
どっちつかずで失明しながら口頭で27年続けた八犬伝の連載を、8年間、自分の息子の嫁の黒木華さんが代筆するというムチャクチャというか、執念にも似た馬琴の作家魂が描かれた作品です。

ここが感動ポイントで、覚えている方がいらっしゃるか心配ですが、あの窪塚洋介さんと中村獅童さんの卓球の戦いを描いた“ピンポン”の曽利文彦監督が、鋼の錬金術師や綾瀬はるかさんのくのいち忍者“ICHI”や、実写の“あしたのジョー”を山Pこと山下智久さんと、力石徹を伊勢谷友介さんが演じて、あの丹下段平を濃い演技のボクシング好きの香川照之さんが入れ込んでいたのを思い出します。

マンガの映画化がメインで、“八犬伝”もそれだけを映画化すると昔の角川映画の“里見八犬伝”レベルを期待されるので、作者と挿絵を描かせようと絵描きにおねだりする作家メインのストーリーにして、まるでマンガの原作者と絵を担当するマンガ家の世界を、江戸時代を舞台にマジメに映画にしちゃってます。

単館ロードショー用の名作の多いキノシネマでの上映も納得ですが、今週は全国で拡大ロードショーをしていて、興行ランキングに入っています。

11月8日公開予定の泣けるSFホラー“動物界”が上映されるので、キノシネマにお世話になります。

フランスでセザール賞12部門ノミネートの、人間が動物に変異してしまう奇病が発生する未来が舞台で、フランス映画のイメージを大きく変えちゃっています。
BEASTARSの板垣巴留先生の草食動物と肉食動物の愛にド肝を抜かれましたが、“動物界”はまた違った人間が変異していく設定です。

11月は8日の“動物界”と15日の“グラディエーターII英雄を呼ぶ声”が楽しみです。
パチンコの調子の悪い日や大勝ちした翌日に観に行こうと思っています。

話を“八犬伝”に戻します。
映画は“嘘と実”、静と動と言われる2本同時上映のイメージで、集中してのめり込めません。馬琴が八犬伝のキャラクターたちと幸せそうに天に召されるイメージは、ボクたちマンガ家が自分の生んだキャラクターたちと一緒に天に召されるイメージです。

ボクの手を取るのは少年ジャンプの“ショーアップハイスクール”のユウくんなのか、“復讐の兇獣”の広瀬なのか、“ハイスクールAGENT”の金森くんなのか、“横須賀OP”の冬木くんか、“ハードBOYルド”の羽戸くんか、“不動”の不動くんなのか、やっぱり“パチプロ探偵ナナ”のナナさんが導いてくれるのでしょうか。

そんな妄想をしながら映画館から出ました。マンガ家って、やっぱり運命を共にした戦友のキャラが忘れられないモノです。
北斗の拳のラオウ昇天のように、ドンキホーテもムチャクチャあちこちで描いた100作品以上のキャラたちに見送られるのでしょうか。
ドンキホーテとドンキホーテって、“自分やないかい!”とツっ込まれるところです。
自分自身が主人公のマンガが一番長寿だという珍しいマンガ家の一人です。

“八犬伝”のお話はその後の日本のエンターテイメントに数々の影響を与えたのは言うまでもありません。
八つの玉を集めて八人の剣士が主君の仇討ちをする魔界との戦いは、昔の夏木マリさんと今回の栗原千明さんとでカブります。

ドラゴンボールや蒼天の拳や義風堂々と、勾玉パワーは現代のコミックに通じます。
パチンコ台でも生きています。

来年の大河ドラマは、TSUTAYAのルーツ、大江戸のプロデューサー“べらぼう~蔦重栄華乃夢噺”で、エンタメのルーツを知れるのも楽しみです。

エンタメの世界に足を踏み入れちゃったドンキホーテの“八犬伝”の感想です。

▼10月29日実戦収支
A店収支
-6500円

B店収支
-3000円

▼1日トータル収支
-9500円

▼2024年10月トータル収支
+30万5000円

▼2024年トータル収支(※10月29日現在)
+346万300円

▼総トータル収支
1994年3月31日~2024年10月29日
+1億80万9040円

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