コラム

ヘルシンキよりヴァンパイア

Sammyの新台“いくさの子”が思ったほど人気がなくて、出玉もサッパリで空きまくっててヤル気が失せたドンキホーテです。
打ちたくなる台って初日からパチンコファンが喰らいつくくらい派手なものですが、ずいぶん前に作られた台がやっとデビューしたっていう感じで、金色の役モノも音もヒョコヒョコ飛び出る戦国乙女の旗みたいな、ドカンと大砲の筒のようなギミックも心が躍りません。

ホールを巡りながら急に熱が引く、というより打つ気が失せて、今日は映画館へエスケイプです。

先日の三谷幸喜さん脚本の“スオミの話をしよう”の大コケぶりに、これが舞台であれだけの豪華スターが三谷さんの悪ふざけ脚本で、生で観られたら許せるだろうなというくらいの駄作で、昔、香取慎吾さん主演のSFコメディ“ギャラクシー街道”以来のズッコケ脚本でした。

この映画予告や番宣でネタバレしすぎている気がします。
ミュージカル風のセットで全員で歌い踊る曲“ヘルシンキ”のくだらなさと言ったら、舞台だったら盛り上がったかもしれません。
映画館を出る時、シラ~ッとした空気が流れたのは言うまでもありません。

今日観た“夏目アラタの結婚”はスオミの100分の1の制作費とギャラで、柳楽優弥さんと黒島結菜さん主演のサスペンスは、1日で撮影したんじゃないかと思えるほど、拘置所の面会室のシーンが映画の8割を占めるサスペンスで、監督の堤幸彦さんのウリは、原作の品川真珠の虫歯を放置したスキっ歯を見事に再現した黒島さんの歯並びです。
良く出来たマウスピースで、制作費はコレが大変だったくらいお金のかかっていない映画です。

血まみれシーンなんて、むしろバラバラ殺人もオブジェみたいで、とてもトリックやSPECの頃の助監督だった大根仁監督が、Netflixの“地面師たち”で1本1億円の制作費で、シナリオも大根監督が書いて、世界的大ヒットをしている中での、この“夏目アラタの結婚”はちょっと寂しすぎますが、よくまとまったファンタジーとリアルの間を上手く見せて、切なさが残る映画の終わりにかかったオリヴィア・ロドリゴの去年の大ヒット曲“ヴァンパイア”がエンドロールで歌詞の字幕スーパーと共にフルで流れて、一気に作品の印象がドUPしたのです。

この曲は皆さんも一度はお聴きになったことはあると思う名曲です。
改めてヒットの理由が、詞の重さというか、不安定な感覚をよく表現してて、グッと来ました。選曲の勝利と言えます。

“スオミの話をしよう”の“ヘルシンキ”が宴会ソングみたいに酷くて印象を悪くしたのとは正反対のエンドロールでした。

ヴァンパイアは日本テレビの今年の春先に放送された、家族総出で富豪の一家に復讐をする“ブラックファミリア”のエンディングにも使われていました。
板谷由夏さんがメイドで潜入して、お父さんは令嬢専門の美容師に、甥っ子の森崎ウィンさんが韓流スターに化けて娘の復讐を遂げるストーリーは、毎週ハラハラしました。

“16年目の約束”で中村アンさんが光ったり、“クラスメイトの女子、全員好きでした”をやってた時間帯の日テレドラマは、ゴールデンの何倍も面白いと思って結構です。

“ヴァンパイア”の曲じゃなかったら、“夏目アラタの結婚”も10人足らずの観客しか平日入っていないので、早々に打ち切られるかもしれません。
制作費は、このあとネット配信でペイ出来るでしょう。

日本映画はキングダムとゴールデンカムイがリードしています。

Netflixでは、石原さとみさん主演の“ミッシング”が配信されました。

映画館でアカデミー賞級の感動的演技をされた石原さとみさんを是非テレビでご覧下さい。
TVサイズでちょうどいい“ミッシング”です。
ご主人役の青木崇高さんの演技に注目です。
ご自身が出来上がった映画“ミッシング”を観て、役と同じところで号泣しちゃったというエピソードに、お人柄をググッと感じました。

ゴジラ-1.0でも、青木さんはいい味出てましたもんね。
最高のバイプレイヤーです。

▼9月18日実戦収支
A店収支
-6000円

B店収支
-1000円

C店収支
-500円

▼1日トータル収支
-7500円

▼2024年9月トータル収支
+20万4500円

▼2024年トータル収支(※9月18日現在)
+289万9800円

▼総トータル収支
1994年3月31日~2024年9月18日
+1億24万8540円

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