夏の大会まであと1ヶ月半――その時点から練習は背番号を貰える可能性のある選手のみに絞られた。それはつまり、これまでとは比べ物にならないほどの練習量となることを示していた。少数が集中的な練習を行う、文字通り「猛特訓」である。 そして、その地獄のような練習が1ヶ月間続き、大会半月前になると調整期間に入る。調整期間中は練習量が激減し、平日は19時には練習終了、土・日は半日で終わる。 高校に入って毎日のように始発で学校に行き、終電で帰るような生活を送っていたため、この調整期間はまさに天国。 もちろん、練習をできな ...