コラム

カードを使うパチンコから30年

ラッキートリガーのマンガを描いててつくづく思うのは、まだホールの片隅に20~30台レベルの台数しかないのに、こうして毎日お客さんで埋まっている現状を見るにつけ、“新しい時代がこうしてジワジワ始まってきたなぁ”という思いを何度感じてきたことか、ということです。

ボクがパチンコホールに足を踏み入れた1994年3月31日の初代CR花満開は、40台、ひとシマ入れて他のコーナーは現金機メインの時代でした。
他のホールでもカードの自販機が飲み物の自動販売機のように、ドンとコーナーの入口に鎮座して、カードを買う行列から始まる1日でした。

千円、2千円、3千円のカード、5千円と1万円のカードを買う太っ腹の負ける気まんまんの方もそのうち珍しくなくなるほど、飛ぶように売れていきました。
まだまだ人々の財布にはゆとりがあった時代です。

カードも東京エリアはPAQYパッキーカードを中心に、JACKYカードやPANYカードなど、中京エリアや日本中、エリアごとに様々なプリペイドカードが登場して、全国日本中を旅打ちして回ったドンキホーテの手元には、あらゆる地方のプリペイドカードが残っています。
マンガの資料として、各パチンコ台についていた使用済みカード入れに戻さず自分で保存してきました。
アシスタントに全てのカードを手描きで描いてもらったりして、大変な時代です。

いまは台間サンドにお札を入れると中でカードに変わって、途中でヤメればカードに入金したまま他の台に移動するカニ歩き人生です。

おそらくパチンコホールの敷居の高さは、現金を使う瞬間、サンドに現金を差し込む瞬間に襲ってくると思います。
あのPAQYカードを自販機で購入するとき、ワクワクした開店時と違って、また1枚、また1枚と買い足すみじめな思いは、パチンコファンなら誰しも味わったことがあると思います。

使用済みのカードを盤面のガラスに貼り付けたり、並べて自分はこんなに大金をツっ込んでるんだぞってアピールした方も多いのではないでしょうか。
店員さんが使用済みのカードの回収をするのも大切な仕事のひとつでした。

考えてみれば、1995年、阪神淡路大震災のあと、カード自販機やサンドイッチが盗まれ、ニセのプリペイドカードがニセのテレフォンカードなどと同じように大流行した闇の事件が発生したのも忘れられません。

カードそのものを購入することは失くなって、現在に至っています。
そんなカードの時代、いや現金を差し込むのも終わろうとしています。
いまやキャッシュレスの時代、コンビニでもピッ!
スーパーのレジでもピッ!
レストランでもピッ!と、カードをかざすだけで会計終了です。

新札対応の自販機と2024年大きく変わるのをキッカケに、パチンコホールのサンドも新札に対応するために数千万円かけて大幅リニューアルします。
パチンコ&スロットも新札対応になる2024年、キャッシュレスのパチンコ&スロットもやってきます。

カードも消え、サンドにスマホをかざすだけで玉が借りられる日が近づいています。
倫理的に、簡単にパチンコ玉が借りられるのはどうなの?って目くじらを立てる方もおられますが、いずれキャッシュレスはやってくると思っているドンキホーテです。
キャッシュレス決済が世の中の常識となっている中、パチンコ&スロットもキャッシュレスになる日もそう遅くないと断言しておきましょう。

子供が親に内緒でゲームで課金している時代、大人がパチンコで課金しまくる姿も想像出来ます。
あのプリペイドカードに並ぶ恥ずかしさを思い出して下さい!と、さも大人の意見を付け加えておく70歳のドンキホーテなのです。

P.S. 昨日大勝ちしたので今日は実戦なしです。

▼2024年3月トータル収支
+27万3000円

▼2024年トータル収支(※3月28日現在)
+114万6000円

▼総トータル収支
1994年3月31日~2024年3月28日
+9848万740円

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